前回の記事では、仲介手数料とは何か。なぜ発生するのかについてお話しました。
今回はその続編となっておりますので、仲介手数料そのものについて知りたい方は前回の記事を読んでみてください。
前回の記事→【住宅購入】仲介手数料って何?なぜ払わなくてはいけないの?【不動産】
はじめに
住宅購入を考えている方々、日々ネットやチラシを見ていると
「仲介手数料無料!」
と書いてあるのを見かけたことがありませんか?
無料と言われるとお得な感じがしますが、逆にちょっと怖い、怪しいと思う方もいるのではないでしょうか?
当然のことだと思います。家を買うという行為は、人生にそう何度もあることではありません。ほとんどの人は人生に1度切りです。
未経験で初めてすることですから、知らなくて当然なんです。
前回の記事では『仲介手数料がもらえなければ不動産屋さんはタダ働きになってしまう』というお話をしました。
では、広告などで仲介手数料が無料と書かれているのはナゼでしょうか?
これは嘘をついているワケではありません。前回も触れましたが
実際に、仲介手数料が無料になるケースは存在します。
ですがそれには、いくつかの条件があります。
なので今回は、仲介手数料が0円になる仕組みについて簡単にお話したいと思います。
無料になる仕組み

仲介手数料が無料になる理由は、大きくわけて2通りあると言えます。
実際に身を削って値引きしている
1つは、実際に会社が損を承知で割引するケースです。
これはみなさんにとってもわかりやすいかと思います。
仲介手数料は、売主さんも買主さんも支払うものです。
ですので、家を買おうと思っているお客様からの分を無料にしても、売主さん側からもらうことができれば、一応売上は立つので良しとする、ということです。
ですがこれだと本当に損してしまいます。よっぽどの事情がない限りやりたくありません。たまに、紹介キャンペーンなどで割引したりするケースはあります。これは、そもそも紹介してもらえなければ売上は0だから損ではないという考え方ですね。
※売主さん側に別な業者さんがついている場合は、そちらからの報酬はもらえませんのでこの方法は使えません。本当にタダ働きになってしまいます!
自身が売主である
ここからが本題です。
もう1つの理由は、不動産屋さんが損をしないケースです。
というかそもそも仲介手数料が発生しません。
それは、その不動産屋さん自体が、売主であるケースです。
これはどういうことでしょうか?
例えば、あなたが家を売りたいとします。
そのお家はいつになったら売れるでしょうか?
それは売り出してみないとわかりませんよね?
すぐに買いたいという人が現れればいいですが、もし急な転勤などですぐに遠方へ行かなくてはならなかったりすると大変です。
そういった場合に、不動産屋さんに買い取ってもらうという方法があります。
その家は不動産屋さんのものになり、あなたは待つことなくお金を手に入れることができますね。
また、大型分譲地などもそうです。大型分譲地というのは、広い土地一帯をまとめて不動産屋さんが買い取り、区画整理をして住宅地にした場所です。昔畑や林だった場所が一気に住宅地になったりするのはそういうことです。
土地を買い取ってから分譲して売るので、その土地の持ち主は買い取った不動産屋さんになっていますね。
このように、その土地や建物が、すでに不動産屋さんの持ち物になっている場合、間に別な業者さんを挟む必要がありません。売主である不動産屋さんが責任を持って契約書類などを作ってくれます。
そうなると仲介という概念自体が登場しません。売主さんから直接土地を購入するのですからね。よって必然的に、仲介手数料も発生しません。
これは”商品を大量に発注することで定価より安く仕入れて売る”という、卸売のような状態ですので、その差額分が不動産屋さんの売上となっています。
だから手数料がかからないのですね。
(そもそも仲介をしていないので仲介手数料はとれない)
まとめ
いかがだったでしょうか?
仲介手数料の発生する理由と、無料になる仕組みが理解していただけたでしょうか?
広告に『仲介手数料なし!』と書かれていたら、この記事を思い出してみてください。
別に怪しくも怖くもありません。むしろ本当にお得です。
もし仲介手数料を払うのが嫌なら、不動産屋さんが所有している物件(社有物件)を買うべきです。しかし実際には、家を選ぶ際に売主で選ぶ人はいませんよね。
ここにあるこの家が欲しい、と思うから買うワケで・・・
なので、買いたいと思った物件が社有物件だったらラッキーくらいの感覚でいるのが良いかと思います。

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